データ活用の2つのステップ

データ活用の目的はいうまでもなく業績アップです。

そして業績アップに向けてどんなアクションを起こすべきかを検討するためのネタであり、実施後の効果を検証するための手段である。

また、ここでいう業績アップとは、売上の拡大と収益性の改善が中心になる。

1つ目のステップは、様々な形での集計・報告である

よく見受けられるのは次のような形態のものです。

部署別実績一覧、担当者別実績一覧、顧客別実績一覧、商品別実績一覧など

これらは主として販売目標の達成状況を知る手段として会議などで利用されることが多く、販売の全体像と推移、及び販売計画の進捗状況を把握するための重要な資料である。

したがってこれは販売活動を継続する上で最低限必要なものであるが、データの「活用」という観点からは1つ目のステップであるといえます。

2つ目のステップは、販売拡大や収益改善に向けたヒントが得られるような形に、少し角度を変えて細かくデータを集計することである

たとえば卸売業のある部署の売上実績が、目標の80%しか行かなかった場合を考えてみよう。

このとき、ただ「20%を取り返せ」という号令を掛けるだけではうまくいかないだろう。

どの顧客を攻めるのか、どの商品を提案するのかをよく考えて行動しないと、限りある営業のエネルギーを有効に使うことはできない。

「2つ目のステップ」は、これを成功させるためのステップであり、次のようにデータを利用する。

まず基本になる考え方が2つ。

  • 現在実績上位にある顧客・商品を伸ばそうと考えるほうが下位のものを引き上げるよりエネルギーは小さくて済む
  • うまくいっている事例と苦戦している事例を見つけて、その「違い」を細かく調べることが様々なヒントを与えてくれる。またうまくいった事例のやり方を他に応用しようと考えると、これはすでに実施されたことなので説得力もあり、実行に移しやすい。

 

手順例

  • 実績上位の顧客10社前後を選び、商品別売り上げ状況を集計する
  • 顧客間で「よく売れている商品」の違いがないかどうかを調べる

たとえば、リストアップされた実績上位顧客について、顧客Aによく売れているもの(商品Z)が顧客Bに売れていなかったとすると、今度は過去からの推移を調べて、

「Aにおける商品Zは、過去ずっと売れていたのか、最近売れるようになってきたのか」、同様に「Bにおける商品Zは、過去ずっと売れていなかったのか、最近売れなくなってきたのか」をデータ上で確認する。

  •  この「違い」が生じている理由をディスカッションして、対応策を検討する

 

このようにしてまずは上位の顧客や商品から、売れているもの・売れていないもの、伸びているもの・落ちているもの、収益性の高いもの・低いものを選び出して、その「違い」の理由がどこにあるのかをディスカッションやヒアリングによって明らかにし、拡販策や改善策を講じていく。

このように「売れ方」まで調べようとすると、販売データには、商品名や顧客名などのほか、それらの「属性情報(商品分類や顧客の業種など)」があればより判断しやすくなる。

さらに担当部署や担当者までを含めた「複数の情報」を組み合わせた販売状況の把握が必要になってくるのです。