いやでも販売データが気になるしくみに出会った話

20年も前ですから、今日のようにデータ活用が叫ばれることも、「見える化」などという言葉もなかったころ、たいへん興味深い拡売策に遭遇しました。

仕掛けたのは、今でいう「COO」の立場にあった人、仕掛けられたのは各営業部門の部署長たち。

仕掛けは、同じくらいの売上規模の営業部署2つずつを組み合わせて、その中で「一騎打ちの競争を行う」というもの、そして何よりすごいのは、半期6ヶ月の勝負で、勝った方の部署全員に1人10万円のボーナスを出すということでした。

これには部署長がビビリました。勝たなかったら、自分の部下は誰一人「10万円」をもらえないのです。

COOからのキックオフの案内には「わいわいがやがや、楽しくやろう」とありましたが、部署長の心境は複雑だったでしょう。

そして、競争はスタートしました。絶対勝たなければなりません。

さて競争の下では、「勝ちたい」と強く思うほど、いろいろな情報が欲しくなります。

「現在の双方の進捗状況」はもちろん、こちらが負けているなら、どの部分で負けているのか、他の部署で伸ばしている商材をうちでも取り込めないか、など、多くの「知りたいこと」が出てくるでしょう。

当時販売集計をしていた私のところにも、それまでとは違った切り口でのデータの要求が相次ぎました。
「この顧客に売れている商品の詳しいリストが欲しい」、「この商品は売れているが、それ用のサプライ品もちゃんと売っているのか?」など、細部まで切り込んだリクエストが出てきたのです。

競争相手や目標を強く意識して、「勝ちたい」と思ったとき、様々な欲しい情報が頭に浮かぶでしょう。そのときにこそ販売データを見つめてみてください。
きっとヒントが見つかるはずです。