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移動年計グラフ

移動年計グラフは、売上などの月次実績の推移が上昇傾向にあるのか、または下降傾向にあるのかを、「季節変動」に惑わされずに読み取るべく考えだされたものです。

移動年計グラフの概要

月ごとの実績を折れ線グラフにして推移を読み取ろうとしても、各月の実績の変化が邪魔をして、その傾向が分かりにくいことがよくあります。

そこで各月のグラフに表わす値に、「その月を含む過去1年間の合計実績」を採用することにしました。こうすれば、各月の値には必ず直近1年間(つまり1月から12月までのすべての月)の実績が含まれるので、大きな流れを読み取りやすくなるのです。

実はこの移動年計グラフはZチャートにも使われています。
Zチャートは、「月次」、「累計」、「移動年計」の3つのグラフで構成されており、1つの商品なり顧客の実績を詳しく調べるときに利用します。

一方移動年計グラフは、複数の商品や顧客の動向を比較するときに使うのが一般的です。

次のグラフは4つの商品の2013年9月から2年間の売上の年計推移を比較した例です。
このグラフを描くには前年1年間(2012年10月から)のデータが必要になります。

移動年計グラフ

このようにすると各商品の売上の動向がよくわかります。「グラフが下降し続けている」ものがある場合は、早急に原因を調べて対策を講じなければなりません。

参考までに、同じ商品の月次推移グラフを次に示しますが、このグラフでは分かりにくい「大きな流れ」を、移動年計グラフは見せてくれるのです。

月次推移グラフ

移動年計グラフの活用例

移動年計グラフの利用にあたっては、その「傾向の変化」に注意が必要です。 なぜなら、このグラフが変化する原因の中には「構造的要因」が潜んでいることが多いからです。

構造的変化とは一口に言えば、「世の中(市場)のしくみの変化による変化」ということができます。
たとえば新技術の登場による現商品の陳腐化、新製品の発表による買い控え、顧客の習慣や嗜好の変化による売れ筋商品の変遷など。

そしてこのような要因によって引き起こされる「実績の下降現象」は、そのままでは元に戻らない性質を持っています。
また、これに対応するには1営業担当者(店員)の努力だけでは限界があります。
トップ主導による、組織的な課題として取り組まないと解決は難しいのです。

以上のことから移動年計グラフは、売れ筋商品や上位顧客の動向をウオッチするためによく利用されています。

利用者は営業マネージャや企画・販促部門の人たち。
実績の変化をチェックしてその理由を探り、構造的変化と判断される場合には、抜本的な解決策を検討して提案するのです。

また移動年計グラフは、販売の第一線でも活用されています。

あるドラッグストアでは、上位の会員顧客の実績の変化を、毎月移動年計グラフで確認していますが、ある月から突然下降に転じた会員に対して理由を調べたところ、「高齢のため外出(来店)が不自由になった」とのこと。これは配達サービスを提案して取引を回復させることができました。

卸売業(B2Bビジネス)の現場でも、上位顧客の実績傾向をウオッチしています。

B2Bの場合は、「ライバル社の戦略転換による当社の劣勢」や、「卸先自身の体制や注力ビジネスの変更」も構造的要因と考えてもよいでしょう。
このような課題に対しては「現場でのウオッチと気づき」がたいへん重要になるのです。

『GRAPHKA』のグラフ機能は、「2年間の推移グラフ(折れ線)」の表示の際に、月次・累計・年計グラフを切り替えて、最大100項目の推移を比較することができます。
またユーザのアイデアによる、上昇・下降傾向にある項目を簡単に見つける機能が付加されています。