商品のライフサイクルと市場の動き

1. ライフサイクルの局面によって競争の仕方も変わる

下の図は商品の、市場にデビューしてからの一生を表わしています。

縦軸と横軸の大きさは、「成功した商品」と「失敗した商品」とでは異なりますが、「成功」の部類に入る商品は概ね「A~D」の4つの局面を経て推移し、その局面ごとにライバルとの戦い方も変化していきますので、注意が必要です。

  • Aの市場投入の段階では、製品価格は一般に高めに設定される。それは初期コストの吸収と、後の価格競争への備えを含めたリサーチの意味もある。
  •  Bは、営業部員による販路開拓の領域となる。この段階では、その商品の用途や価値がまだ顧客に知れ渡っていないので、営業部員による「商品の魅力のPR」と、「商品の機能・利便性と価格の兼ね合いを顧客がどう評価するか」をリサーチして、社内にフィードバックすることが重要な役割となる。
  •  市場の認知が進むと、BからCにかけて「普及型」の市場へと移り、宣伝・価格競争が激化する。商品の情報はネット上に溢れ、指名買いが増える。

   この先、「価格を含む真っ向勝負でライバルに勝つのか」、「製品・サービスの独自性による生き残りを目指すのか」の選択のわかれ道が待っている。

  •  Cの後半からDにかけては、普及需要が一段落して「人とは違う製品」へのニーズが高まり、かつ「安さは当たり前」でのサービス競争が展開される。

製品のモデルチェンジが繰り返され、市場は大量販売を目指す大手企業と、独自性の打ち出しに成功した企業との住み分けが進む。

商品のライフサイクルとライバルの動き

市場に投入されてある程度の成功を収めた商品は、およそ上のような売上の軌跡を描き、これを「商品のライフサイクル」という。

 曲線はA~D 4つのエリアに分類され、各エリアの特徴は次のようになる。

A    商品が市場に投入されて

B    営業活動によって徐々に商品がユーザに浸透し

B→C 商品の認知が進み需要も伸び、価格競争が激化する(普及需要)

C→D製品に「個性」が求められ、低価格での機能・サービス競争となる

   業界の再編と淘汰が進む(選択需要)

 

2.ライバルはどのように現れ、どう動くか

ライバルの参入時期と、その時の彼らの営業戦略は次の3つが考えられます。

  • 製品売り出し時の市場の反応をヒントに、いち早く参入してくる企業。この段階では、互いに消耗する価格競争、宣伝合戦は起きにくい…「
  • 普及重要の始まりを狙って低価格路線を武器に参入。宣伝合戦激化…「
  • 大量販売、大規模宣伝を武器に、満を持して参入する大手企業…「

商品の市場投入からその役割を終えるまで、様々な形で競争が繰り広げられます。

その一端はテレビコマーシャルからもうかがい知れます。例えば「スマホ」は2019年現在、普及需要から選択需要の域にあり、シェア獲得競争に勝ち残った数社による熾烈な価格競争と製品のモデルチェンジが繰り返されています。

 

また、今までになかった製品やサービスの宣伝がテレビに登場してからの動きも興味深いところです。成長期の地道な営業活動によって、しっかりとシェアと利益を確保した企業に対し、低価格を武器に参入する企業は、先駆者の蓄積に対抗するだけのリソースがないと、やがて消え去ることが多いようです。ですから成熟期に参入する企業には大手企業が多いのです。